花粉症は現代社会において深刻な健康課題となっていますが、正しい知識と適切な対策があれば、十分にコントロール可能な症状です。早期の診断と治療開始、日常生活での予防対策の徹底、そして自分に合った治療法の選択が重要です。
特に、症状が重い場合は、我慢せずに医師に相談することをお勧めします。最新の治療法や予防法を上手に活用することで、つらい花粉症の症状を和らげ、快適な生活を送ることができます。
花粉症とは何か?基礎知識と最新動向
花粉症は、花粉によってアレルギー反応が引き起こされる季節性の疾患です。日本では国民の約4割が花粉症に悩まされており、年々増加傾向にあります。特に、スギ花粉とヒノキ花粉による症状が深刻で、2月から5月にかけて多くの方が症状に悩まされています。
花粉症の主な症状と正しい診断
花粉症の代表的な症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどがあります。日常生活に大きな支障をきたすことも少なくありません。血液検査などによる正確な診断が可能ですので、症状が気になる場合は早めに医師に相談することをおすすめします。
効果的な予防対策と生活改善
予防対策の基本は、花粉との接触を避けることです。具体的には:
- 花粉飛散情報のチェックと活用
- マスクの着用
- 外出後の衣類や髪の花粉除去
- 室内の定期的な換気と清掃
また、免疫力を高める生活習慣も重要です。十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動を心がけましょう。
様々な治療法とその選び方
現在の主な治療法には以下があります:
- 抗ヒスタミン薬などの内服薬
- 点鼻薬・点眼薬
- 舌下免疫療法
症状の程度や生活スタイルに合わせて、最適な治療法を選択することが重要です。特に、近年注目される舌下免疫療法は、根本的な治療として期待されています。
※舌下免疫療法を処方できる医師は限られています。当院では武田朋子医師のみ処方可能です。ご希望の方は月・金・土曜日の診療日にご受診をお願いいたします。詳細は外来スケジュールをご確認ください
花粉症の筋肉注射の副作用
治療法に花粉症の筋肉注射がありますが、これは副腎皮質ステロイドを注射で投与するというものです。花粉症の治療に用いられるステロイド注射は、薬効が比較的強く、長期間体内にとどまるタイプであるため、強い副作用が懸念されます。
ステロイド注射の副作用で代表的なものは、糖尿病、精神的な異常、感染症、緑内障などです。重大な副作用のリスクがあるため厚生労働省や日本耳鼻咽喉科学会では注意を促しています。